家で珈琲を淹れる際に詳しい淹れ方とかわからないけど、お湯を注いでちょっと置いとけば良いんでしょ?ってやってる人いませんか?
それを蒸らしと言って最も大切な作業の1つです。
でも、蒸らしって待ってる時間が長いしやる意味あんのかな?って思いますよね。
おまけに言えば、蒸らしをした珈琲とやっていない珈琲の違いがわからない人も多いはず。
もしかするとせっかく家で淹れているのに、豆本来の味を引き出せていない可能性があります。
このまま蒸らしの意味を理解をせずに珈琲を淹れていると、どんな良質な豆を買っても納得のできる味にならないし、最終的に自分で淹れるのが「美味しくない」「面倒」となります。
挙げ句の果てに美味しい珈琲を求めてわざわざカフェに買いにいくことに・・・
別にいいけどせっかく家で淹れられる道具が揃ってるのにそれはちょっとなぁ〜
時間とお金の浪費になってあまり喜べることではないですよね。
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この記事を読み終える頃にはこのように変化します。

- ハンドドリップにおける蒸らしの理解が深まり、出来上がりまでに時間が必要だということがわかる
- すぐに出てくる珈琲と少し時間を必要とするお店の違い、お店に行った時にしっかり珈琲の作られ方を理解している人が淹れているかどうかがわかる。
- 丁寧に手作業で作られる商品の手間を理解し、そのものに費やす時間の必要性がわかるので物の価値に理解を示せる人間になれる。
結論:蒸らしをひと言で表すと「◯◯」です。
蒸らしとはひと言で言えば準備です。
もちろん珈琲を作っているので珈琲を作る準備なわけですが、珈琲が出来上がるまでいくつか工程があります。
その全ての工程がうまくできるための準備なわけです。
つまり、この工程がしっかりできていないと美味しいは作られない!って言っていいほど重要な作業です。
蒸らしをする理由 〜必要性〜
さぁ、準備?重要?そんなこといきなり言われてもさっぱりですよね?笑
ここからしっかり紐解いていきますね。
まず、珈琲の豆を砕いて粉にする→そこにお湯を注いで珈琲が出来上がる。
ざっくり言ったら作られ方はこんな感じ。
で、お湯が注がれた時に粉はどうなっているのか?
粉がお湯と触れると粉に含まれている成分がお湯に移行します、その移行して落ちたのが珈琲なんです。
つまり、準備とは粉の成分が水に移行するための準備なんです。
豆を砕いて粉にするのも砕くことによって豆の表面積を多くし抽出の効率を高めるためなんです。
だから、粉にいきなりお湯を注いでもちゃんと成分が移行いないんです。そのまま豆にお湯なんて論外ですけどね。笑
*超重要
では、それがなぜ必要なのか?
出来上がった珈琲の割合は約98%〜99%が水で、珈琲の成分は約1%〜2%しかありません。濃いことで有名なエスプレッソですら珈琲の成分は約10%で、残りの約90%は水です。
ちなみに、珈琲の水に溶けることのできる成分(可溶性固形分)は約30%しか解けません。
要するに、どんなに頑張って珈琲の成分を水に移行させたとしても30%しか移行させれないのです。
しかも、その移行させた30%の成分も出来上がった珈琲全体の1%〜2%しかないわけですから、いかに効率良く移行させないと美味しい珈琲が出来上がらないという事をおわかりしていただけたでしょうか?
なので、この蒸らしは最も重要な作業なんです。
例えばこういうことなんです。

蒸らしの作業がいかに大切なことなのかおわかりしていただけたでしょう。
普段僕が営業中にお客さんに簡単に説明するとき、ある例え話をします。
「蒸らしは引越しだと考えてください」
そう言うと必ずキョトンとした顔になられます。笑
引越しするとき、事前に段ボールに荷物を詰め込みますよね?
でも逆に、引越しの当日に段ボールに荷物を詰め込んだとしましょう。
かなり効率の悪い1日になる事は理解できますよね?
珈琲も同じで、準備をしっかりしておくことでスムーズに粉の成分が移行できる。
だから準備にあたる蒸らしは必ず必要なんです。
それもただ濡らせばいいだけではなくて、正しいやり方で行うから正しく成分が移行するんです。
では、次は具体的なやり方をみていきます。
蒸らしの具体的なやり方 〜ルール〜

具体的なやり方として、守って欲しいルールが3つあります。
- 少量のお湯で全体に満遍なくお湯を注ぐ
- ゆっくりと注ぐ
- しっかりと粉が湿るように時間をおく
少量のお湯で満遍なくお湯を注ぐ
少量の具体的な量は淹れる杯数によって変わってきます。
全体で使う20%の湯量を蒸らしに使用し、全体にムラなく注ぎます。
*珈琲の淹れ方参照←淹れ方の解説
*粉量の決め方←レシピ作りの参考に
この時にお湯と触れている粉・触れていない粉があると抽出にムラが出ます。
要は全ての粉が抽出の準備ができるように平等にお湯をかけてあげます。
ゆっくりと注ぐ
ゆっくりと注ぐ理由としては勢いよく注ぐとドリッパーによってはすぐに下に落ちてしまいます。
ドリッパー内でいかに粉とお湯が触れる時間を確保することができるかが重要になってきます。
注いだお湯がすぐに落ちてしまうと十分な蒸らしができないので、ゆっくりと注ぎましょう。
逆にゆっくり過ぎる・時間をかけ過ぎると全体の抽出時間が長くなり、珈琲のネガティブな部分が抽出され、飲んだ時のエグ味や雑味に繋がります。
ちなみに湯抜けの速いドリッパーはコチラです。
*勘違いしないで欲しいのが湯抜けが速いからダメってわけではないってことです。
湯抜けをコントロールできるメリットがあるということです。
しっかりと粉が湿るように時間をおく
蒸らしの時間は30秒〜60秒が目安。
短いと全体の抽出時間が短くなり、サッパリした傾向になるので最低でも30秒は蒸らして欲しいです。
また、しっかりと抽出されない未抽出につながります。
逆に長くなると抽出時間が長くなるのでしっかりしたコクのある味わいになる傾向があります。
だからと言って長過ぎるのは過抽出になり、エグ味・雑味を引き出す原因になるので長くても60秒ほどです。
ある実験で蒸らしの時間を60秒とそれ以上(60秒以上)長く取ってもあまり変化がないという結果が出ています。
最終的に蒸らしの時間は固定しない!?
蒸らしの時間は全体の抽出時間を配慮して決めるようにします。
理由としては粉量・挽き目・作る量によって変わってくるからです。
例えば・・・
同じ10gの粉を使ったとしても粗挽きと細挽きではドリッパー内の密度が変わってきます。
つまり、目詰まりを起こして抽出時間が長くなってしまう恐れがあるので、蒸らしの時間を30秒にしたり、粉量を少し減らすなどの工夫が必要です。
また、1人前を粗挽きで淹れた場合は湯抜けが速くなってしまうので蒸らしの時間をしっかり60秒確保するようにしたりと工夫をします。
まとめ
蒸らしとは珈琲のエキスを水に効率良く移行させるための準備段階のことを言います。
この準備がしっかりできていないとどうなるの?
- 豆本来の味を引き出せない
- 本当の美味しいに気付かない
では、蒸らしのやり方は?
- 少量のお湯を全体にムラなく注ぐ
- 注ぐ勢いはゆっくりと注ぐ
- 時間をしっかり確保する
蒸らしという工程ひとつ取ってもこれだけ重要な役割があります。
珈琲は豆と水が触れることで起こる化学変化によって出来上がります。
簡単そうで奥が深い・・・
これを僕は珈琲の魅力だと思っています。具体的な淹れ方はコチラからから確認してみてください。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。






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