カフェで飲むコーヒーが美味しくて豆を購入したけど、家で自分が淹れてみるとなぜか美味しくない…
こんな経験はありませんか?実は、多くの方が同じような悩みを抱えていて、営業中にお客さんによく相談されます。
はっきり言ってしまうと、この問題を放置しておくと一生コーヒーは美味しく作れません。よく、豆の品種をいろいろ変えたりする方もいると耳にしますが、豆を変えてもお店のように美味しく作れません。
その理由は、コーヒーの味がどのようにして作られているか理解をしていないからです。なので今回は、コーヒーの味が作られる仕組みを紹介します。この記事を最後まで読むと、今持っている豆の味わいを十分引き出すことができて、美味しいコーヒーが作れるようになります。
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コーヒーの味が作られる仕組みとは?
結論から言うとコーヒーは化学です。
と、言ってしまうと難しくなるので簡単に説明すると、コーヒーにおける抽出とはコーヒーの成分を水に移行させることを言います。
つまり、美味しいコーヒーの条件はしっかり成分が移行(抽出)出来ていることを言います。では、成分の移行とは?
成分の移行(抽出)とは?
成分の移行(抽出)を簡単に言うと、コーヒーが持っている成分(苦味・酸味etc)を水に移して飲める状態にすることです。
料理で例えるなら、出汁を取り出すようなイメージです。つまり、豆の状態だと飲めないから水に成分を移してコーヒーが完成する。この作業を抽出と言います。
成分を移行させる時間が最も重要
コーヒーの抽出時間は長くても4分、短くても2分程度です。(1人前)
抽出時間はとても重要で、長くても短くても美味しいコーヒーは作れません。抽出時間が長くなると成分が出過ぎて、雑味・エグ味などのネガティブな成分を含んだコーヒーになってしまいます。
逆に、抽出時間が短いと成分がしっかり抽出せれず、水っぽくて薄いコーヒーになります。抽出で難しいのはハンドドリップで作ったとき、お湯を注ぐとすぐにお湯が下に落ちてしまうことです。
お湯が落ちる速さ(湯抜け)は、粉量やメッシュ(挽き目)、ドリッパーや注ぎ方によって変化し、湯抜けが速くなると粉とお湯が触れている時間が短くなってしまうので、成分がしっかり移行されません。
つまり、成分の移行(抽出)は長くても短くてもコーヒーは美味しくなりません。適切な時間内でしっかり成分の移行を完了させることが美味しいコーヒーへの第一段階です。
成分の移行(抽出)の3つのステップ
いきなり、コーヒー豆にお湯をかけても成分は移行しません。ここでは成分を移行させるステップを3つに分けて紹介します。
抽出の効率を高める
コーヒー豆の状態だと成分の抽出はできません。豆をコーヒーミルで挽くことで細かく砕き、お湯と触れる表面積を多くして抽出効率を高めます。
このとき、粉が細かくなればなるほど成分は移行しやすくなります。細かすぎるとドリッパー内で目詰まりを起こし、過抽出(長時間抽出)の原因になるので注意してください。
抽出の準備
ドリッパーに粉をセットしたらお湯を注いでいくわけですが、いきなり大量のお湯を注いだらダメです。その理由は2つあって、1つ目は粉がまだ成分を移行させる準備ができていない。2つ目は、大量のお湯により水圧で湯抜けが速くなり、水っぽくなってしまうからです。
まずは、粉に対して「今から抽出するぞ!」という準備をさせます。この段階のことを蒸らしと言います。*蒸らしについては詳しくはコチラ
抽出する
蒸らしという準備がしっかりできたら抽出です。全体にムラなくお湯をかけて成分の移行をしてコーヒーの出来上がりです。
本記事のまとめ
今回はコーヒーの味の作られ方を簡単に解説しました。
コーヒーとは科学的要素を持っていて、味が作られるのはしっかり成分が移行しているからです。抽出とは豆の成分を水へ移行させることを言い、この初期段階でしっかり成分を移行できなければ美味しいコーヒーは出来上がりません。
多くの初心者は、見様見真似で“とりあえず蒸らしをしている”ことが多く、この段階でコーヒーの味が決まることを理解していません。
お店で飲むコーヒーが美味しい理由のひとつは、その豆の成分をしっかり引き出せているからです。お店と家で使用する道具が違うので全く同じ味にすることは難しいですが、まずはしっかりその豆の味を引き出してあげることが重要です。
今後、コーヒーを淹れる時に今まで以上に蒸らしを意識してみてください。きっと味わいに変化が表れます。
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