「ブレンドコーヒー」と聞いて難しそうだけど、自分専用のブレンドコーヒーを作りたいと思ったことはありませんか?カフェに行ったら必ず目にするブレンドコーヒーはそのお店を代表する味というイメージですが、実は誰でも簡単にブレンドコーヒーは作れます。僕も実際に今回紹介する方法でブレンドコーヒーを作ってお客さんに喜ばれた経験があります。この記事を最後まで読むと、誰でも簡単に家にある豆でブレンドコーヒーが作れるようになります。
お店ごとにブレンドコーヒーを作る目的とは?
ブレンドコーヒーを作る目的は大きく3つにわけられます。
- オリジナルの味を作ることができる
- 年中通して安定した味の提供
- 価格の調整
オリジナルの味を作ることができる
オリジナルの味(ここでしか味わえない味)を作ることで他店との差別化になり、集客やリピーター獲得に欠かせない商品となります。料理と違ってコーヒーには味付けの工程がないのでブレンドすることで同じ産地の豆でも味わいに変化をつけることができます。ブレンドの組み合わせは無限に存在するので、世界にひとつだけのオリジナルブレンドを作ることも可能です。
年中通して安定した味の提供
コーヒー豆は農作物なので毎年必ず同じ香味になるとは限りません。わずかに違ったりすることがあるので、ブレンドして味わいを調整し、安定させている側面もあります。
価格の調整
高品質な豆は一般的に量が少ない&高単価です。なので、できるだけ多くの方に飲んでもらえるようにブレンドをしています。ブレンドせずに高品質な豆だけのコーヒーは希少性が高くて味も上品ですが、高単価になります。
ブレンドされたコーヒー豆を購入するときの注意点
ブレンドコーヒーの商品名にはルールがあります。商品名に「○○ブレンド」と記載されている産地は規定で○○を30%以上入っている銘柄しか表記できないようになっています。
つまり、ブルーマウンテンブレンドだからといってもブルーマウンテンの豆が30%以上使用されているという保証しかないんです。ブルーマウンテンが30%、キリマンジャロが70%だとしてもブルーマウンテンブレンドと言えます。
ブレンドコーヒー豆の作り方
ブレンドコーヒーは異なる品種・焙煎度合いの豆をミックスさせたものです。作り方を簡単に4つのポイントでまとめました。
ブレンドする元の豆のテイスティング(ストレートコーヒー)
組み合わせる豆の特徴を把握します。やり方は単体の産地のコーヒーを飲むだけです。例えば、ブラジル・コロンビアの豆はバランスが整っていてコクがあるからベースとして使ってみよう。エチオピア・タンザニアの豆は酸味があるからサッパリした味わいのブレンドコーヒーを作るときはこの産地をベースにしてみよう。という感じです。
作りたい味のベースを決める
自分がどういった味わいのコーヒーを作りたいか決めます。苦味のある味わいなのか、サッパリしたキレのある味わいなのか、氷を淹れても薄くならない濃さのある味わいなのか、想像して作りたい味のゴールが決まればベースになる産地の豆を決めます。
ベースに足りない感じを付け加えていく(足し算のイメージ)
ベースが決まると、ベースの豆とは逆の特徴の豆を合わせて風味に奥深さを出したり、ベースの豆と似た豆を合わせてバランスを整えていきます。
3種類から始めるとわかりやすい
最初は3種類からやってみると、それぞれの組み合わせによる味の違いがわかりやすいのでおすすめです。
3種類の豆だけでもそれぞれの配合の比率を変えることでいろんな味わいが表現できる。
豆をブレンドするタイミング
ブレンドするタイミングはプレミックス・アフターミックスの2種類あります。
プレミックス
焙煎する前にブレンドする方法。メリットはシンプルで手間が少なく、焙煎のプロファイルも揃いやすくて少量でも作れる。デメリットは焙煎度合いが1つしか選べず、火の通りが違う豆の場合は焼き加減にムラが出る可能性があり、あとからの調整ができない。
アフターミックス
別々に焙煎してからブレンドする方法。メリットはそれぞれ違う焙煎度合いが選択できるので、組み合わせの自由度が高く、あとからでも調整ができること。デメリットはそれぞれに軽量・焙煎・テイスティングが必要なので工程が長く、手間が多い。
ブレンドコーヒーを作るメリット・デメリット
ブレンドコーヒーのメリット
ブレンドコーヒーのメリットは安定した味わいが再現できるところです。コーヒー豆は農作物なので毎年必ず同じ香味になるとは限りません。ですが、ブレンドすることで他の豆で補い味わいを安定させることができます。また、オリジナルブレンドを作ることでそこのお店でしか味わえない世界にひとつの味を作ることができるのもブレンドコーヒーのメリットです。使用する豆が同じでも、比率・焙煎度合いなどを変えるだけで味が無数ぬ作れる部分もブレンドコーヒーの魅力です。
ブレンドコーヒーのデメリット
ブレンドコーヒーを作ることのデメリットはあまりないです。ですが、唯一挙げるとすれば、個人で自家焙煎をされてる方は豆の管理が手間に感じることがあるかもしれません。組み合わせる割合によって必要な豆の量が違うので、ブレンドされない残りの豆が出てしまいます。そのままストレートで飲めば問題ないんですが、その豆の鮮度管理などが少し面倒だと感じるくらいです。
*ブレンドコーヒーに対する個人的な考え
これは僕の個人的な考えです。僕はお店でブレンドコーヒーを提供していません。その理由は本当に配合通りに作れているのか?という疑問があるからです。ブレンドする際に◯:◯:◯のようにして割合を決めますが、コーヒーを作る時に本当にその割合になっているのかわからないからです。例えば、豚汁を作る時のレシピとして各食材1人前○gと決めて用意します。4人前を作って取り分けた豚汁の食材は、レシピ通り1人前◯gにはならないですよね?ブレンドコーヒーも同じことが言えるのではないだろうか?本当に配合通りに作るなら、注文をいただいてから1人前ずつブレンドするのが正しいと思います。
本記事のまとめ
ブレンドコーヒーはお店にはオリジナルの味・味の安定供給・価格を抑えるというメリットを与え、自宅で作ったコーヒーをミックスするだけで、簡単にブレンドコーヒーが作れるという魅力と楽しさがあります。また、有名な品種を扱わなくても独自の味を生み出し最高の1杯が作れることから、多くのお店に取り入れられ、お客さんからすればその店、その店で違う味が楽しめる楽しさも与えてくれます。初めて訪れるカフェではまず、その店のブレンドコーヒーを頼んでみると間違いないでしょう。厳しいルールなどもなく、自宅でも簡単にできるのであなたのオリジナルコーヒーを作ってみてください。
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