起業時代に一念発起して自分でお仕事をされる方が増えてきました。
そのなかで”キッチンカー”という選択をされる人もいるでしょう。そんな人がまずは何からすればいいのか?今回はそのなかでも動力の選び方について詳しくお伝えしていきます。
一見そんな重要なことじゃないって思うでしょ?でも実はかなり重要で、事業を継続していけば必ずぶち当たる壁でもあります。
まず、キッチンカーでお仕事を開始される方が考えるのは大きく分けてこの3つ。
- 提供する商品選び
- 車体選び
- 動力選び
提供する商品と車体に関しては同じキッチンカー業界であっても一概にどれがオススメとは言えません。なので今回は”動力選び”について書きます。
コレだけは注意して!!
いきなりですが、コレだけは注意してください。
そんなにいきなりうまくいく訳が無いってことを理解してください。
「自分でやってくぞ!」って覚悟した勇気は素晴らしいです。が、それはその業界に一歩足を踏み込んだ瞬間から関係ないです。
やると決めた時はある意味すごく楽しい時期ですが、夢と希望に満ち溢れて正常な判断ができていないこともあります。
だからこそ、うまくいかなかった時のリスクも考えておきましょう。
例えば、一つの商品に特化したスタイルをとってしまうとうまくいかなかった時に方向転換ができないか、費用がかかります。
なので、リスクヘッジもしながら進めていきましょう。
ここで言うリスクヘッジとは、事業がうまくいかなかったときに「車を売却してお金に変える」や「提供商品を変えて資産として残してまた事業を継続する」ようなことを言います。
まとめると?
- モチベーションの高さからポジティブな部分だけで考えない
- ネガティブな部分も頭に入れて考えていく
この2点に気をつけましょう。
選ぶべき動力は?
ほぼ、電力か火力の2択になります。
提供する商品によってメインに使う動力は変わってきますが、照明・冷蔵庫などの設備に使うことを考えると電気は必ず使います。
では、どちらをどう選べばいいのかお伝えしていきます。
電力
電気は必ず使います。電力にも2種類あって、自家発電かコンセントを借りるかの2つです。
- 自家発電
- コンセントを借りる
自家発電
自家発電にも2パターンあり、発電機orポータブルバッテリーとわけることができます。
それぞれのメリット・デメリットはこうなっています。
発電機
メリット
- 持ち運びが自由
- どこででも出店できる
- 途中で燃料(ガソリン)の補充ができる
- 容量(電圧)が選べる
デメリット
- ガソリンの取扱が危険
- 持ち運びが重たい
- 音がうるさい
- 車内の場所をとる
一応、オススメの発電機載せておきます。これは実際に持っていて、購入する決め手になったのは当時では1番音が静かだったのとワット数が一般的なコンセントと同じ容量だったところです。
容量は大事です!必ずチェックしましょう。
あと、メーカーの補償がしっかりしているところです。万が一壊れた場合は営業できなくなってしまうので代替え機や修理の期間(部品の在庫)なども考えておきましょう。
まとめると、移動販売をするなら必ず一つは持っておいたほうがいいです。
提供する商品が絞れているなら、あまり多くの電力を使わないケースがあります。その場合は調理と設備機器(レジ・照明など)を動かす程度なので1,500wの発電機が1つあればどこででも出店できます。
また、コンセントを貸してくれるような出店場所だと、発電機と併用すれば使える電力が増えるので作業を効率化したりできます。
あとは、燃料がなくなりそうになった時に補充することで使い続けられるというのもメリットなんですが、その燃料になるのがガソリンです。もちろん取扱いに注意が必要ですし、危険でもあります。
そして、ガソリンの入手ですが京都アニメ事件以来、有人のガソリンスタンドで本人確認、使用目的記入をしての購入でしかできません。地域によってはセルフのガソリンスタンドが多くて営業時間内に買いに行けないことも起こりえます。
事前にガソリンスタンドの場所を確認しておきましょう。
ポータブルバッテリー
メリット
- 音が静か
- 発電機よりコンパクト
- 自宅のコンセントで充電できる
デメリット
- 使用時間が若干短い
- 途中で充電がなくなると使えなくなる
- 価格が高い
- 容量(電圧)に限界がある
まとめると、ポータブルバッテリーはサブとして持っていると便利です。
スマホの充電からスピーカー、もしくはメイン機器専用にして使うのもありです。
気を付けるところは、基本的に充電をして使うので充電がなくなってしまうと動かせなくなる部分、ソーラーパネルで充電もできるみたいですがあまり期待はできないです。(常に晴れているとは限らないから)取り扱いも比較的簡単で便利ですが、価格が高いので気軽に購入できるものではないですね・・・
1,500wの容量でだいたい20万近くしますし、それより容量が小さくなると価格も安くなりますが、使える機器を選ばないといけないので不便になります。
こちらも実際に持っている物を載せておきます。
ちなみに災害時にも役立つので仕事以外でも使えます。
電源を借りる
自家発電以外に出店先に電源を借りるということです。
コレは一般的な形で、通常の出店だと借りた電力だけで営業することもあります。
意外と知られていないのが、延長コードでコンセントから電気を引っ張ってくるんですが、距離が長すぎると電圧が下がってしまうので本来の力が発揮できません。
それと、1つのコンセントの電圧が1500wなので、他の業者や他の電子機器で使っている場合にブレーカーが落ちることになるので注意しないとダメです。
イベントによっては他のキッチンカーと一緒に使うことになりかねないので、自分が使う電力の大きさを把握しておくといいです。
最悪の場合、調理器具などが本来の力を発揮してくれなくなるので注意が必要!
火力
火力にLPガスとガスボンベを使う2種類があって、どちらも共通して言えることは取扱注意ということです。それぞれのメリット・デメリットは?
LPガス
メリット
- 容量がデカい
- 焼き物など大量に作れる
- 多様性あり
- 基本的にガスはレンタルなので在庫リスクなし
デメリット
- 危険
- 入手が大変
- 場所を取る
LPガスとなれば業務用の機材が幅広く使えるので大量生産に向いています。
連続使用をしても火力も落ちないし焼き物や揚げ物、幅広く使うことができるので便利ですし、例えば季節やイベントによってたこ焼きやたい焼き、焼きそばなどつなぐ機材を変えればいろんな商品を提供することができます。(一度にではなく、日替わりでメニューを変えるということ。その都度繋ぎ変えての使用は危険ですのでおやめください)
あとは、ガスをどこから仕入れるか?の問題ですね。コレはすでに移動販売で活動されてる方に紹介してもらうのが1番手取り早いし安心です。
どのくらいの頻度でガスがなくなるのか把握しておいて、無くなる前に次のガスを用意しておくことが大切です。扱い方にもよりますが、ガスの残量が目視できないこともあるのでガス切れに注意が必要です。
ガスボンベ
メリット
- コンパクト
- 持ち運び便利
- 低価格
- 仕入れが簡単
デメリット
- 使える幅が狭い
- ガス圧にムラが出る
- 時間がかかる場合がある
ガスボンベは容量が少なくなってくると本来の力を発揮しません。僕はお湯を沸かすのに使ってますが、残量が少なくなると時間がかかってしまうのがストレスですが場所を取らない・持ち運びがラクということで愛用しています。
仕入れもラクで、万が一なくなった場合はコンビニでも買うことができるので安心です。茹でる・焼くに使う場合はあまりオススメはできません。やはり、時間がかかるのと一度に多く作れないのは不便でしかないです。
ちなみにカセットコンロの性能によって火力の違ってきます。僕が実際に使っているのはこのカセットコンロです。
こんな組み合わせで使うと良いよ!
ここまで紹介してきた動力の中からどれを選べば良いのか?
何パターンか紹介してみます。
シンプルなスタイル。提供する商品によってはこれでも十分。
*エスプレッソマシンを使わないcafeにオススメ
主にガスはお湯を沸かすことに使い、メイン調理は電気機器でするといい。
*エスプレッソも提供するcafe・クレープにオススメ
業務用機材と相性がいい(性能をフルに発揮できる)
*たこ焼き・揚げ物・鉄板焼き・ご飯物など幅広くオススメ
ほぼなんでも提供できるスタイル、商品数も多くできて1人より2人でするくらいの方がより効率が良くなる。
*ご飯物・ドリンクなどランチメニューの方にオススメ
まとめ
移動販売の動力は電気or火力の2択です。
選び方&注意点は?
- 提供する商品に必要な動力を知る。
- うまくいかなかった時のリスクヘッジもしておく。
- イベントにも対応できるように考えておく。
- 仕入れに不便はないか考える。
動力選びはすごく大事です。なぜなら事業をしていくと必ず改善することが起こります。
その都度、資金が必要になったり使い回しができなくなったりすることは痛手です。なので、一旦冷静になって使い続けていくうえで不便はないのかしっかり考えましょう。
参考記事→キッチンカーは儲かる?
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